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副腎ホルモン代謝検査について

副腎ホルモン代謝検査とは

副腎に関連する有名な症状として、アジソン病やクッシング症候群が挙げられますが、コルチゾールレベルがこのどちらにも当てはまらない場合や、異なる症状を患う事がよくあります。

 

視床下部 - 下垂体 - 副腎をまとめてHPA軸と呼びますが、このHPA軸の健康を維持するためには、体内のコルチゾールが非常に重要です。そして、コルチゾールの総生産量、コルチゾールクリアランス、遊離コルチゾールレベル、コルチゾールのリズムなど、様々なカテゴリーを正確に検査する必要があり、それを行うことができるのが、この副腎疲労ホルモン代謝検査コルチゾール検査です。

コルチゾールとは
  • 血糖(グルコース)の調節に影響を与えるため、グルココルチコステロイドとして知られています。

  • 副腎皮質で作られており、全身に効果的な強力ステロイドホルモンとしての作用もある。

  • 免疫システムにおいて、サイトカインを介して炎症に対抗する。

  • ストレス反応である「戦うか逃げるか」に備える。

  • 高レベルの場合は、炎症性組織損傷、骨量減少、血糖調節不全、海馬を通る記憶喪失、不眠症をもたらす。

  • 低レベルの場合は、うつ病疲労を悪化させ、体全体に炎症を引き起こし、胃酸分泌を低下させ、血糖調節に影響を与える。

コルチゾールのライフスパンの重要性

ホルモンレベルの上昇は、一般的にホルモン産生の増加が関係していると考えられていますが、代謝の減少やホルモンのライフスパンが原因である可能性もあります。ライフスパンとは、腎臓などの臓器における老廃物の排泄の能力を表し、浄化作用や浄化時間の事を示します。

 

この例としてあげられるのが、神経性食欲不振症です。食欲不振というのは、コルチゾールに関連する症状の一般的な症状であり、断食が可能な脳になってしまうのです。そひて、食欲不振症は様々な研究により、遊離ホルモンレベルが高く、代謝ホルモンレベルが低いと明らかにされています。この両方のレベルを把握することで、コルチゾールのライフスパン、または代謝速度が異常であるか否かを知ることができます。

 

コルチゾールのライフスパンが異常である場合、その一般的な状態として、甲状腺機能低下症甲状腺機能亢進症があげられます。尿中の17-ヒドロキシコルチコステロイド(総コルチゾール代謝物、17-OHCS)レベルと、コルチゾール代謝産物(THF)とコルチゾン代謝物(THE)の比を測定した研究によると、コルチゾール代謝産物(17OHCS)の排泄は、一般的に甲状腺の状態に比例するとわかりました。甲状腺機能亢進症の場合は、コルチゾールが不活性の形態でより多くの時間を費やす傾向があり、甲状腺機能低下症場合は、コルチゾールを保持する傾向があります。

肥満とコルチゾール

副腎疲労において、副腎で作られる副腎ホルモンの1つであるコルチゾールは抑制されず、1日中高いレベルを示すため、体重が増加(特に腹部)する傾向にあります。この特徴より、体重増加またはBMIはコルチゾールの高レベルと深く関係していると示されており、ダイエットができない理由でもあるのです。

 

肥満は、コルチゾールが増えすぎるために起こる病気です。手足が細くなってもお腹は太り、顔はむくんで赤ら顔になる特徴があります。また高血圧、糖尿病、骨粗鬆症、感染症など、さまざまな病気も引き起こします。

 

肥満があると、副腎がにコルチゾールを増加させてしまうだけでなく、コルチゾールのライフスパンも同様に増加されることがあります。また、脂肪組織は不活性コルチゾンをコルチゾールへ変換する酵素である11bHSD1を多く含んでおり、この酵素の活性化は、過剰なコルチゾールレベルと脂肪増加をもたらします。このことより、遊離コルチゾールのみではなく、コルチゾールの産生およびライフスパンを検査することが重要であると考えられます。

最新のコルチゾール検査 l 従来のコルチゾール検査の違い

血清コルチゾール検査では、血液の採取を必要とし、患者のコルチゾールパターンを検査することが困難です。唾液検査では、コルチゾールの代謝産物は含まれません。また、血清検査でも唾液検査でも、コルチゾールのライフスパンは検査することができません。24時間尿検査では、1日の遊離コルチゾールをグラフ化することができす、遊離コルチゾールは検査されません。

 

最新の検査である、この副腎疲労ホルモン代謝検査では、1日のうち4回ストリップ上に排尿するドライ尿検査が含まれ、遊離コルチゾールおよび代謝コルチゾールを検査することができます。

 

遊離コルチゾールレベルに加えて、コルチゾール産生およびコルチゾールのライフスパンを検査するためには、24時間尿検査と唾液検査を組み合わせて行うか、この新しい検査であるドライ尿検査を使用することができます。

*当チームのチームリーダーは、約10年に渡り日本の医師や栄養療法士にアドバイス、ご指導させていただいております。何でもご相談、ご質問下さい!

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