セレニウムサプリ l 甲状腺の病気
- mykensa
- 2017年7月12日
- 読了時間: 3分

セレニウムとは
セレニウムとは、甲状腺機能にとってヨウ素の次に重要なミネラルです。甲状腺の細胞は、過酸化水素を生成し、それを使って甲状腺ホルモンを作りますが、セレニウムサプリはその時に引き起こされる酸化ダメージから甲状腺を守ってくれます。
セレニウムと甲状腺
セレニウムは、甲状腺と免疫によって非常に重要なミネラルですが、それを理解するには、セレニウムが私たちの体の中でどのように利用されているかを理解する必要があります。体がセレニウムを合成する時、下記の3種類のタンパク質(セレニウムタンパク質)のうちの1つに変換されます。
グルタチオンペルオキシダーゼ:抗酸化剤
チオレドキシンレダクターゼ:細胞構造や成長において活性
ヨードチロニンデオディナーゼ:代謝機能と、T4からT3へ変換
これら3つのセレニウムタンパク質は、全て甲状腺機能において重要な役割を担っていますが、実は、甲状腺と甲状腺ホルモン産生に関わるセレニウムタンパク質は、なんと11種類もあります。この事から、セレニウムが体の他のどの部分よりも、甲状腺に大切であるとご理解いただけたのではないでしょうか。
また、セレニウムが欠乏している場合は、体は甲状腺のために利用できるセレニウムを使い果たそうとします。それにより、頭がすっきりしなかったり、老化や認知機能の低下が引き起こされます。
セレニウムとヨウ素
上記でご紹介しましたセレニウムタンパク質の1つ、ヨードチロニンデオディナーゼは、貯蔵ホルモンのT4を活性ホルモンのT3に変換します。この時、T4から1個のヨウ素原子を取り除くことによって、T3に変換されます。ヨウ素欠乏が重度の場合、神経性または粘液性のクレチン症(先天性甲状腺機能低下症)につながると報告されています。また、ヨウ素欠乏は甲状腺腫を引き起こすとも言われていますが、超音波検査によって発見することができます。研究によると、セレニウムは甲状腺腫に対して保護をし、ヨウ素は甲状腺腫に対して保護することが証明されています。
セレニウムサプリと甲状腺
ヨウ素(アイオダイン)が欠乏している場合にセレニウムを補充しようとすると、セレニウムがヨウ素欠乏を悪化させます。また反対に、セレニウムが欠乏している時にヨウ素を補充しようとすると、ヨウ素がセレニウム欠乏を悪化させます。そのため、ヨウ素とセレニウムのどちらかが高くて、どちらかが低い場合は、ヨウ素サプリ(アイオダインサプリ)とセレニウムサプリによって両方とも補うか、両方とも低く保つ必要があります。
セレニウムは、甲状腺を調節する機能も担っているため、セレニウムの欠乏は、バセドウ病、甲状腺機能低下症、橋本病、他の甲状腺疾患を悪化させます。しかし、最近の研究では、セレニウムサプリでセレニウムを補充することによって、甲状腺ホルモンT4、フリーT4、リバースT3のレベルを低下させることが示されています。
甲状腺は、T4の生成中に過酸化水素も生成します。過酸化水素とは、正常な甲状腺機能のために不可欠な物ですが、その量が過剰の場合は、T4の過剰生成をもたらし、利用できるT3を減少させます。また、過剰な過酸化水素は、細胞破壊にもつながります。 しかし、上記でご紹介しましたように、抗酸化物質でもあるセレニウムは過酸化水素を分解し、そして甲状腺細胞の細胞ダメージや死を防止することができます。
*当チームのチームリーダーは、約10年に渡り日本の医師や栄養療法士にアドバイス、ご指導させていただいております。何でもご相談、ご質問下さい!
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